ryzen uシリーズを限界までオーバークロック。ベンチマーク結果を測定した。
ryzen uシリーズは放熱と消費電力をコントロールしながら動作するワットパフォーマンスに優れたCPUですが、今回はそのコントロールを外し、限界まで性能を発揮させた場合のベンチマークを見てみました。
ryzen uシリーズの特徴
先に書いた通りワットパフォーマンスに優れていることに加え、インテルのcoreシリーズより内蔵GPUが勝っている点が特徴です。
その特徴を生かしてある程度のゲームができないかを調べてみることにします。
テスト機
hpのENVY 13 360xという、13インチの2in1モデル。
ryzen 2500uに8GBメモリ、256GBのSSDという構成。
2~3年ほど使用していますが、いまだに普段使いには何をやってもストレスがありません。
しかしゲームは「内蔵GPUにしては強い」というだけで、さすがにPS4世代のゲームをフルHDで楽しむほどのパワーはありません。
デフォルト設定のベンチマーク
今回はドラゴンクエスト10ベンチを「フルHDの最高画質」の設定でテストします。
スコア4450、評価は普通と出ました。
他のレビューサイトを見ても大体同じようなスコアですね。
それではこのスコアを基準にしてどれだけ上げられるか試します。
オーバークロックツール「ryzen controller」
ryzenはAMD純正の「ryzen master」というツールがあるのですが、uシリーズでは動作しません。
そこで有志が作成した「ryzen controller」というツールをインストールします。
正確にはオーバークロックツールというよりは電力制御ツールで、電力量の上限を上げることで必然的にスペックも上がるというロジック。
外人のyoutubeを参考に、電力制御を以下のように設定しました。
いざ、再テスト!
先ほどと同様の条件でベンチマークを回します。
スコアを一気に上げて5749まで到達、評価も快適になりました。
アップ率は約29%と、かなりツールによる効果はありました。
ここまで上がればライト級ゲームだとそこそこ動きそうな気がしてきました。
更なる高みを目指して
これだけアップしたので十分満足しつつ、「電力制御ツールをマックスにするとどうなるんだ?」という興味が。
しかしさすがにマックスにするとパソコンへの負担も大きく不安になるので、放熱デバイスを用意してマックスにすることにしました。
用意した放熱デバイスはこちら。
吸引ファンと呼ばれるもので、ノートパソコンの廃熱ファンの場所に取り付け、掃除機のように強制的に内部の熱を吸い出して外に排出するという、熱対策に最も効果のありそうなデバイスです。
この実験のためだけに\3,000を投入。
ではryzen controllerのCPU、PGUの設定値をすべて最大まで引き上げ(ひとつひとつの設定値の意味は分からない)、その上で吸引ファンの風量を最大にして三度目のベンチマークに挑みます。
結果はこのようになり、スコア6000オーバーを達成しました。
これがこの端末の限界でしょう。
おそらくryzen uシリーズなら使えるテクニックなので、4700uなどの現行上位モデルだとかなりゲーミング性能を高められそうです。
ちなみに実際のゲームではデフォルトと比較して以下のような変化がありました。
・龍が如く極が1080pの低画質で60fps近くで動作するようになった。
・ets2が1080pの高画質で30fps近くで動作するようになった。
・F1 2019は重いためか、誤差レベルしか変わらなかった。。。
やはりライト寄りなゲームだと2500uのバーストでも十分効果ありますね。
まとめ
元々ryzen uシリーズはスペック、GPU性能がそこそこ良いにも関わらず消費電力も控えめという非常にバランスがいいモデルでしたが、消費電力の制限を取っ払うことでゲーム性能も上げることができるという、とてつもない良マシンでした。
ホントにryzenオススメ。安いし。
Lenovo ノートパソコン IdeaPad C340(14インチFHD Ryzen 5 8GBメモリ 256GB )
- 発売日: 2019/08/16
- メディア: Personal Computers