子育てパパの育児と仕事と趣味と。

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モバイルバッテリーをACコンセント化する実験!挑戦してみた結果は・・・?

猛暑、災害、洪水、外出自粛、そしていつ来るかも分からない大地震・・・

混迷を極める21世紀の全人類の悲願、それはモバイルバッテリーからコンセントの家庭用電化製品を動かすことではないでしょうか。。

今回は普通のモバイルバッテリーからACコンセントを作り、家庭用電化製品を動かすことができるのかに挑戦。

先に結論を書くと、条件付きながら実現することができました。

 

 

モバイルバッテリー需要の高まりを受けて・・・

モバイルバッテリーは一般的にはスマホ充電やハンディファンなどを回すための、USBで給電できるデバイスに対して電源を供給するアイテムです。
ここ最近は大容量のものも安くなり、またこのご時世で行く起きるか分からない災害や、巣ごもりによるキャンプや車中泊の人気の高まりなど、モバイルバッテリーへの注目が高まっていると思います。

しかし以前から考えていたことがあり、
「モバイルバッテリーからACコンセント出力することができないか?」ということ。

ACコンセントの電化製品がモバイルバッテリーで動いたら、すごいことだと思いませんか!?
今回はモバイルバッテリーからACコンセントの電化製品を動かせるのか、1週間ほど考えに考え抜いた、検証の結果です。

 

ポータブル電源という選択肢もあるが・・・

ポータブル電源の人気も高まっており、特徴としては、
・モバイルバッテリーより遥かに大容量である
・AC、DC電源出力ができる

この辺りがポイントです。

 

何度もポータブル電源を買おうと思いました。
しかし、キャンプや車中泊などのレジャーに頻繁に行くわけではないし、デカい昔のラジカセのような大きさなので部屋に置くには場所を取る。
もちろん値段も数万円から高いものだと10万円を超えてきます。

2~3万円程度のものもありますが、容量が40000mah程度と実はモバイルバッテリーとそれほど大差が無かったりと、イマイチ購入まで踏み切れませんでした。

それはモバイルバッテリーからACコンセント出力できたほうがコンパクトだし、すでに持っているものを有効活用できるし、メリットが大きいと感じていました。

実際、子供と近場の公園でポップアップテントを張ったりすることもありますが、どう見てもそこにポータブル電源を持ち込むのは重いし仰々しい。

あとポータブル電源といっても、結局冷蔵庫やエアコンを動かせるわけでもないので、結局は災害時やレジャー先で扇風機や電気毛布などのライトな家電を動かすのが目的なので、とりあえず一晩その辺の家電が動けば充分だろうと考えていたので、ますます「何とかモバイルバッテリーでコンセントを使いたい!」と思うようになってきました。

 

モバイルバッテリー風なポータブル電源もありだと思ったが・・・

このような、見た目はモバイルバッテリーだけどACコンセントを出せる製品もありました。

しかし容量に対しての値段がかなり高い。
同じ容量のモバイルバッテリーなら安いものなら1/3以下の値段で入手できてしまいます。
手軽にコンセント出力できるのはメリットだけど、リンクを張った製品だとたったの10000mahしかないので、ちょっとした扇風機などの家電でも1時間も動かないんじゃなかろうか・・・。

 

モバイルバッテリーのPD出力を活用できないかと1週間考える。

モバイルバッテリーと一括りにいっても、実は色々な出力形式があります。
その中かで、Power Delivery(PD)と呼ばれる形式はご存じでしょうか。
PDは従来より数倍のスピードでスマホやタブレットなどを充電することができ、さらに出力によってはノートパソコンの充電まで行うことができるのです。

PDには大体60w程度の消費電力に耐えうる製品があり、単純に電力だけの問題で言えば、PD対応のモバイルバッテリーがあれば扇風機や電気毛布、それ以外にも電気スタンドや小型テレビなど使えるんじゃないか?と考えていました。

すでにPD対応のモバイルバッテリーをもっていたということもありました。

 

・26800mahの大容量
・PD18wの出力

 

実は所有するノートパソコンへの電源供給をもくろみ買ったものです。
値段はなんと2400円程度の超激安でした。
26800mahということで大体70wh程度の換算となります。
このモバイルバッテリーだと消費電力70wの電化製品を1時間動かせるという計算になります。
よく電化製品のラベルなどに「消費電力:〇〇w」と記載があると思いますが、例えば消費電力10wの扇風機があるとすると、7時間は稼働できることになります。
そう考えると、なんとかモバイルバッテリーを活用したいところですね。

 

いよいよ本題。モバイルバッテリーからACコンセントを出力する方法を検討。

まずUSB⇒ACコンセントで出力するようなアイテムや手法をかなりの期間探しましたが、やはりUSBの貧弱な電源供給ではさすがに難しそうです。

しかしそんな中でこのようなアイテムを発見。

 
これはPD出力ポートをDC、つまりシガーソケットに変換するというケーブル。
最大で45wまでの電源を取り出すことができるとのこと。

これは一歩前進です。
なぜなら、シガーソケットの電化製品は車内グッズでたくさん品ぞろえがあり、扇風機や電気毛布はもちろん、冷蔵庫やハンディクリーナーなど多くのものが使えるからです。

 

たったの1,500円程度でしたので早速頼んでみました。
非常にシンプルなケーブルで、ビジュアルからも「刺せば使えそう」なのが分かります。

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自分の持っている車内グッズは扇風機とドライブレコーダーぐらいですが、とりあえず何も考えずに指してみると普通に使えました。
私の持っているモバイルバッテリーはPD18Wなので、この範囲までの電化製品は動きそうです。

とりあえずこの時点で車用電化製品がモバイルバッテリーで動かせる状態となり、利用範囲が広がるなーと感動し、どんなシガー対応製品があるんだろうか?
と色々調べていると、インバーターに目が留まりました。

 

インバーターとはシガーソケットをACコンセントに変換する装置で、車内で家庭用の電化製品を動かす目的で作られてものです。

 

そこで閃いちゃいました。

コレってもしかして、

 

モバイルバッテリー ⇒ DC変換ケーブル ⇒ インバーター 

 

こうやって直列に繋ぐと、もしかしてACコンセント化できるんではないだろうか?
日本で初めてのとてつもない発見をしてしまった瞬間かもしれない。。

 

ということで、さっそくインバーターも追加発注。
インバーターはピンキリでしたが、激安¥2,000ほどのものを購入。

 

安いものは最大電力が150W程度しかなく、電力の食う電化製品は繋がられませんが、どうせDC変換ケーブルが45Wしか取り出せないのでまったく問題なし。
あと形式が「疑似正弦波」という、家庭用コンセントとはちょっと動きが違い、一部の電化製品が動かない可能性があるようでしたが、とりあえず実験的な意味合いも強いので、まずはこの激安製品でいいでしょう。

 

モバイルバッテリーからACコンセント出力準備完了。さて結果は・・・

無事にインバーターも届き、すべての準備が整いました。

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それでは早速繋いでいきます。

 

まずはモバイルバッテリーにDC変換ケーブルをつなぎ、そしてさらにその先にインバーターを接続してみます。ドキドキ・・・

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インバーターの電源ランプが点灯しました!
まずは第一関門突破です。

 

それではまずは本当に電源が来ているのか、インバーターについているUSBポートにiPhoneを指してみると・・・

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充電された!
インバーターまで電源は供給されています!

 

ここまできたらもうコンセントに刺してしまいましょう。
iPhoneを充電器に繋ぎ変え、コンセントに接続してみます。

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コンセントから充電できました!


手持ちのモバイルバッテリーに、DC変換ケーブル+インバーターの追加\3,500投資でモバイルバッテリーのACコンセント化に成功しました。
これはモバイルバッテリー史の歴史が動いた瞬間です。

 

続いて電気スタンド。

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これは消費電力4Wと超省電力だったので、問題なく点灯!
これで停電時の明かりも確保することができました。

 

とりあえず身近にあった、省電力っぽいモバイルプロジェクター。
うん、これも問題なし。

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ではいよいよレベルを引き上げてサーキュレーターを接続。
しかしこの製品は消費電力35Wとあり、18Wでは動かない可能性が高いです。
しかし風量弱なら動くのでは、と期待を抱いて接続してみました。

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残念、うんともすんともいいませんでした。
しかしこのサイズのファンが動くと、車中泊やキャンプはもちろん、災害や停電時の涼をとるのに大活躍しそうなので、何とか動かしたいところですね、原因はおそらくモバイルバッテリーの出力不足と分かっていますから。

 

続いてフットマッサージ。
災害時に歩き疲れて使う場面があるかもしれませんw
それは冗談で、消費電力13Wだったので、このモバイルバッテリーの限界を知るのにいい指標かと思ったのですが、

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残念ながら動きませんでした。
やはり出力ロスやインバーター自体への電源供給しているせいなのか、13Wは稼働しませんでした。

 

モバイルバッテリーを45Wに増強するとどうなるのか?

さて、実験としては「モバイルバッテリーからACコンセント化に成功」となるのですが、より実用的に使うにはやはり45Wで試したいところです。

ということで、ボーナスで奮発してPD45Wのモバイルバッテリーを追加購入しました。
CHOETECH社というところのもので、あまり聞いたことのないメーカーだと思いますが、HDMIケーブルやソーラーパネルなどをこのメーカーから買っていて、品質に問題が無かったので、ANKERなど有名メーカーより数段安いこの製品を購入しました。

 

それでは同じように接続して、デスクファンを起動。

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今度はちゃんと動きました!

USB扇風機とは違い、強風がびゅんびゅん吹き荒れてますね!

しかし家庭用コンセントとつないだ時と比較し、若干風量が弱い感じがあります。
気になったのでワットチェッカーで調べてみると、2割ほど省電力で動いていました。
理由は分かりませんが、それでもUSB扇風機より格段に風量が強く、車中泊やキャンプなら空間隅々まで空気を循環してくれそうですし、リビングでも十分に活躍してくれそうです。

ちなみに風量弱だと22Wで、このモバイルバッテリーでほぼ3時間稼働しました。

つまり66Wh動いた動いたことになるので、実際のバッテリー容量としては18000mah程度あるということになります。

もちろんワットチェッカーの誤差もあると思いますが、それでも3時間動いたことは事実ですし、90%近い実容量を発揮したということで、かなり素晴らしいモバイルバッテリーです。


これだけの電力供給できるなら、アイリスオーヤマなどの本格的なサーキュレーターも大体20~35W程度の消費電力なので、モバイルバッテリーでも問題無く動作しますね。

 

あと動かなかったフットマッサージも問題なく動きました。
これもワットチェッカーで調べると、9W前後の消費電力でした。

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18Wのモバイルバッテリーだと思った以上に出力できていないのか、あるいはワットチェッカーも流れる電力が少ないと誤差が出ると記載があったので、実際には限界を超えた電力が流れていたのかもしれません。
動かしたい家電にもよりますが、少なくともPD30W、余裕をもってPD45W以上の対応のモバイルバッテリーだとフルに性能を発揮してくれそうです。

 

他に動かしてみたもの

パソコン用ディスプレイ

消費電力が25Wだったので繋いでみたところ、問題無く映りました。
車内やキャンプに持ち込んで、Fire StickやChromecastなどとつないで映画鑑賞やファミコンミニをプレイとかもいいかもしれません。

 

リビング扇風機

動作はしましたが、異音がしていて壊れそうなのですぐに停止しました。
これは電源供給の問題ではなく、インバーターに問題があるようで、「疑似正弦波」だとモーター制御する家電製品が正常に動作しない場合にこのような異音を出すことがあるようです。
インバータをちょっと高い「正弦波」のモデルにすれば解決しそうです。でもモバイルバッテリーでフルサイズの扇風機が動くってすごくないですか?

 

他に動かしてみたいものとして、コンセントではないのですが、DC対応の冷蔵庫です。
消費電力40W程度のものもあるので、モバイルバッテリーだけで冷蔵庫が使えるとか夢しかないです。

45Wまでであれば、かなり多くの製品が使えるものと思われます。

 

電力供給量に課題あり。

動作としては非常に満足ですが、バッテリーが少ないので、車中泊やキャンプなどで長時間中扇風機を回すというのは厳しそうです。
追加購入したCHOETECHのものは20000mahで、電力としては72whですので、長時間扇風機を回したければ2台持ちするか、あるいはパススルー対応のモバイルバッテリーにして、太陽光充電しながら電源供給するなど工夫が必要になりそうです。

まあこれは小型のポータブル電源を買っていても同じ問題に直面していたと思われますので、モバイルバッテリー固有の問題ということではないですよね。

 

まとめ

まずは「PD対応モバイルバッテリーをもっていれば、わずかな追加投資でACコンセント化できる」ことが分かったのか今回の最大の発見です。
やはりコンセントが使えるととにかく利用シーンが広がり、いろんなことができそうだという想像がつきます。

また、車用の扇風機など持っていれば、DC変換ケーブルだけでも使えるようになるのでほとんど追加投資なくモバイルバッテリーの有効活用することもでき、もちろんインバータ単体で車に装着して使えるなど、各パーツの使い道が広いこともメリットが大きいです。

災害の多発や外出自粛、そしていつ来るかも分からない地震が控えていますが、一方で誰しもが万が一の備えのために数万円以上するポータブル電源を準備するのも難しいと思います。
今回の準備をすることで、最低限の暖や涼を取ること、明かりの確保、そしてスマホの充電まで確保できると考えれば、丸腰よりはかなり安心できるのではないでしょうか。