子育てパパの育児と仕事と趣味と。

子育て中のパパが仕事も趣味も頑張る様子を綴るのです。

VPNサーバを利用して、外出先からスマホでSteamゲームをプレイしてみた。

こんにちは、子育てパパです。

今回は外出先からスマホでSteamゲームをプレイするまでの道のりをレポします。

 

 

 

外出先からスマホでSteam Linkはできない!?

Steamでは現在、母艦PCへリモート接続してスマホからもプレイできるようにするアプリ「Steam Link」を公開しています。(Android限定、IOSは公開時期未定)


しかし残念なことに、このアプリは母艦PCとスマホが同一LAN内にいないとリモート接続できない仕様になっています。

つまり、スマホも外出先からはプレイできず、あくまで自宅無線LANに繋いだ状態としなければいけないということ。

外出先からSteam Linkアプリを起動しても、こんな感じで怒られます。

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以前にRemotrという、外出先からもつなげることのできるアプリでPCSX2やSteamを試したのですが、Steam Linkアプリに比べて明らかに遅延が目立ち、実質マトモにプレイできる状態ではありませんでした。

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VPN経由ならできそう。

しかし先日VPNサーバ機能を有した無線LANルータを購入したので、VPN経由で外出先からSteam Linkアプリを起動できるのではないかと考え、今回試してみました。

 

 

ちょっと話がややこしいので簡単なイラストを使って説明。

Steamをスマホからプレイするには、スマホが母艦PCと同じ無線LANにつながっている必要があります。

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こんな感じで、外出先のスマホは自宅と同一の無線LAN内には存在しないため、どうやってもSteamを起動中のパソコンへはSteam Linkアプリを介して接続はできません。

 

そこでVPNの出番。

VPNは「バーチャルプライベートネットワーク」の略で、要は「仮想的にプライベートネットワーク(つまり自宅のLAN)に参加できるようにつなげましょう」ということを実現する機能です。

こんな感じのイメージになります。

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VPN接続することで、外出先にあるスマホも自宅の無線LANと同一のネットワークにいるように見せることで、Steamを起動中にパソコンにつなげられるようになります。

 

ということで、設定するのは以下2点となります。

・無線LANルータ側でVPNサーバ、つまりVPN親機として機能提供できるよう設定

・スマホ側でVPNクライアント、つまりVPN子機として親機につなげる設定

 

ここからは多少ネットワークの仕組みや用語を押さえていないとツラいかも。

分からない言葉とかはググって調べながら進めて下さい。

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VPNサーバ側の設定

ではまずVPNサーバ側から設定してみます。

これはルータ側で設定方法やできることなど違ってくるので、あくまで私の無線ルータである「Archer C1200」での設定となります。

なお、VPNサーバ機能を持ったルータは機種が限られますので、ご自身でお使いのものが対応しているかは確認してみてください。

 

まずはルータ設定画面を開き、「詳細設定」-「VPNサーバ」-「PPTP VPN」の順で設定画面を選択します。

すると以下のような設定画面が出ますので、各パラメータを入力していきます。

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「VPNサーバを有効にする」

チェックを入れる。

 

クライアントIPアドレス

自宅PCと同じネットワーク体系のアドレスを入力。これが一番大事!!

ほとんどの家庭用無線LANルータでは「192.168.x.x」というアドレスが自動的に振られるように設定されています。

ここで設定するアドレスは「192.168.x」の部分までは一致させるように設定し、最後の「x」の部分は1~254までの任意の値を設定します。

TP-LINK社のアドレス体系は「192.168.0.x」なので、スマホ用アドレスとして「192.168.0.254」を設定しました。

このアドレス体系は各社で異なります。

マニュアル見ながら初期設定したとき、最初にブラウザより設定画面に入ったと思いますが、その時に入力した「192.168.x.x」がアドレス体系になっています。

Googleで「各社 LANアドレス ルータ」などで検索すればお使いの無線LANルータのアドレス体系はわかります。

 

補足ですが、末尾に「254」を設定したのも理由があります。

末尾の数字は無線LANルータ側で接続されたパソコンやスマホに同時付与する機能(DHCP)があり、多くのメーカーでは1もしくは100から順に割り当てします。

この値は重複ができないので、比較的若い数字を設定すると重複する可能性があるため、あえて「254」で設定しています。

※DHCPで自動付与する範囲を絞るなど、色々制御もできるのですが、あまりにも話が脱線するので、今回はここまでにしときます。。

 

ユーザ名/パスワード

スマホからVPN接続するときに認証で使う設定。

あんまり簡単なものはやめて、変更しときましょう。

 

ここまでできればあとは「保存」を押し、VPNサーバ側の設定は終わり。

さて、ちょっと余談ですがVPN設定の規格としては、本来は設定画面の「PPTP VPN」のひとつ上の「OpenVPN」のほうがセキュリティ上、望ましいです。

私の環境では「OpenVPN」ではSteam起動中のパソコンへの接続ができなかったので「PPTP VPN」を利用しています。

「OpenVPN」ではVPNルータが設定する192.168.x.xではない「独自のネットワークアドレス」が付与されるため、ネットワーク違いのためSteam起動中へのパソコンに接続できなかったのが理由です。

VPN接続して家庭内のファイルサーバなどへのアクセスは確認できましたが、Steam Linkはあくまで同一アドレスに存在することが条件であるようですので、今回は「Open VPN」はあきらめました。

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 スマホ側の設定

さて、だいぶ話が長くなりましたが、続いてスマホ設定です。

設定アプリを起動し、無線ネットワーク内「その他...」-「VPN」を選択。

上部に「VPNの追加」がありますので、そこから設定を入力していきます。

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名前

任意の名前でOKです。

 

タイプ

「PPTP」を選択。

 

サーバアドレス

自宅ネットワークの「グローバルIP」もしくは「DDNS」で設定した値を入力。

手っ取り早いのは「グローバルIP」を直接入力しちゃうこと。

自宅のグローバルIPは確認サイトにアクセスすれば一発で分かります。

 

ちなみにグローバルIPはほとんどの家庭のブロードバンド契約では「動的」に変更されます。

つまり、ルータを再起動するたびにグローバルIPが変更される可能性が高いので、再起動したら変更しましょう。

それを解消するのが「DDNS」ですが、別記事で説明が必要なくらい深いので、ここでは割愛します。わかる人だけ「DDNS」で設定した値を入れて下さい。

 

 

PPP暗号化(MPPE)

私の場合はチェックを外さないとダメでした。(原因不明)

 

ユーザ名/パスワード

ルータで設定したユーザ名/パスワードを入力します。

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いよいよ接続!

ここまでできたら保存して、接続してみましょう!

先ほどのVPN画面より作成された設定をタップして接続。

上手くいけば「接続しました」の表示と、画面上部に鍵アイコンが表示されます。

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ここまでくればもうSteamはできるハズ!!

Steam Linkアプリを起動し、母艦PCを検索すると、見事に見つかります!!

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証拠として、ステータスバーにはWifiアイコンはなく、4G回線からアクセスしていることがわかるかと思います。

 

それではプレイしてみました。

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道のりは長かったけど、動いたことに感動・・・。

気になる速度ですが、十分にプレイ可能!!

スマホに映す解像度やストリーミング設定次第だと思いますが、私では解像度そこそこ、ストリーミングは「高速」でやってみましたが、PC画面側と比べてもほぼ遅延は感じず、「Akiba's TRIP」のようなアクションゲームも問題無し。

 

これでどこでもSteamができる環境が整いました。

あとは母艦PCが非力なので、Steamゲームがマトモに動くPCの調達、あとスマホ側では通信量が気になるので、WIMAXなどの無制限モバイル通信があれば完璧ですね!!

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